WHAT's rotary engine
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PART 2

それは、なぜか…

REの仕組み図

@動力伝達の効率化

ロータリーエンジンとレシプロエンジン(通常のピストンで爆発圧縮するエンジン)との大きな違いは、車に駆 動力をもたらすエンジンの回転運動を生み出すための機構が回転運動か往復運動にある。


レシプロが、ピストンを爆発・圧縮で上下運動しクランクシャフトに動力を伝えているのに対して、ロータリー はおむすび型のローターが8の字の軌跡(トロコイド曲線という)を描きながら回転しエキセントリックシャフト に動力を伝えている、上下運動を回転運動に切り替えるよりも、回転運動をそのまま伝えた方が、エネルギー ロスがなく、効率よくスムースに回るのは容易に想像できる。

A燃焼効率がいい
作動原理上、4サイクルエンジンはシリンダー内のピストンの上下運動にカムがタイミングを合わせてバルブ が開閉し、「吸気」−「圧縮」−「燃焼膨張」−「排気」が行われる。ピストンが下がりながらバルブが開 いて吸入、バルブを閉じてピストンが上がることで圧縮、燃焼膨張で再びピストンは下がり、再度ピストンが 上がることによって排気バルブから排気される。つまり、1回の燃焼行程を行うのにピストンは2往復、クランク シャフト(出力軸)は2回転している。
さらにバルブを介して吸気が行われるため、バルブの開閉のタイミングが、エンジンの出力特性を左右す る。このため、レシプロエンジンではバルブを動かすカムのタイミングを変えることで(いわゆるハイカムなど がこれにあたる)エンジンの特性を変えるチューニングが行われる。
これに対しロータリーでは、バスタブ型のハウジングの中を、おむすび型のローターが回転しながら動いて おり、このローターとハウジングの間にできる3つの燃焼室が、少しずつずれて、容積が変わることで、「吸 気」−「圧縮」−「点火&爆発」−「排気」の4つの行程が行われている。それぞれの燃焼室はローターが 1回転する間に1回ずつ吸気〜排気までの行程を完了するようになっている。4つの行程があるのは、4サイクル エンジンと同じだが、出力軸1回転あたり、燃焼室(ローターとハウジングの隙間)が3カ所出来るため、この 4行程が3回行われる。
そのため、FDの場合1300cc(13B)の排気量で260馬力もの力を出せる

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